Webデザイナーの仕事内容、役割や必要なスキル、業務の流れまでを徹底解説します。また、キャリアパスと業界の最新動向や将来展望についてもまとめてご紹介します。
現役のWebデザイナーが現場のリアルな情報を提供します!
- Webデザインに興味がある初心者の方
- Webデザイナーにキャリアチェンジを考えている人
- スキルアップを目指すWebデザイナーの方
- フリーランスに興味がある人
このような方におすすめです!
これからWebデザインを学びたいと考えている方は、仕事内容や必要なスキル、学習方法、業務の流れを把握し、実際に働くイメージを持てるので、モチベーションの維持にもつながります。
さらにスキルアップを目指す方やフリーランスとしてWebデザインの分野で働きたいと考えている人も、必要なスキルセット、業界の動向について理解することができ、自分自身のキャリア目標を明確に設定することが可能になります。
私自身、Webデザイナーとして、企業で正社員として働くことも、フリーランスも両方経験し、今までに300以上のWebサイトやサービスの制作に携わらせていただいております。
実務や実体験に基づいたリアルな情報をご紹介します!
Webデザイナーの仕事内容
Webデザイナー仕事は主に、下記のようなデザインを制作することです。
- Webサイトのデザイン
- 広告などのバナーの制作
- Webアプリケーションのビジュアルデザイン
- ロゴや画像、アイコンなどのコンテンツ制作
ここには、コンセプトの策定からプロトタイピング、最終的なデザインの実装まで、さまざまなステップが含まれます。それぞれについては、業務の流れで詳しく解説していきます。
Webデザイナーが担う主な役割と責任
クリエイティブなスキルと技術的な知識を活かして、ユーザーにとって価値のある、使いやすく、目的を達成できる、効果的なデザインを制作する。
これがWebデザイナーが担う役割と責任です!
Webデザイナーの業務の流れ
Webデザイナーの仕事内容や、役割と責任についてご紹介しましたが、具体的には下記のようなことを行っています。
- クライアントとのコミュニケーション
- リサーチとデザインコンセプトの決定
- コンテンツの制作・デザインの実装
- フィードバックと改善
Webデザイナーの業務の流れについてご紹介します。ざっくりとこのような流れで業務を進めています。
クライアントと打ち合わせ・ヒアリング
まずWebデザイナーの仕事として、クライアントとのコミュニケーションがあります。
クライアントと打ち合わせを行い、ヒアリングを行います。事業内容や、目的と目標、ターゲット、クライアントが好むデザインの雰囲気や色、フォントの好み、参考になるWebサイトなど具体的に聞き出しながら提案をします。
そしてヒアリング内容をベースにクライアントのニーズや目標を理解し、それに基づいてデザインの方向性を決定します。
また、デザインが完成した際には、デザイン案をクライアントに見てもらい、デザインの意図などを説明します。そしてフィードバックをもらい修正を行いながら最終の完成まで進めていきます。
これらは企業の場合Webディレクターが行うこともありますが、フリーランスの場合すべてWebデザイナーが担当します。
リサーチとデザインコンセプトの決定
次に、ヒアリング内容や要件を基に、ターゲットユーザーのニーズと行動を深く掘り下げ、リサーチに基づき、具体的なデザインコンセプトを決定します。
リサーチ
同業他社の競合分析を行い、他のWebサイトがどのようなデザイン、解決策を提供しているかを把握します。また業界のトレンドを調査し、最新のデザインや、参考のWebサイトを集めます。
また、ターゲットユーザーの年齢、性別、興味、行動パターンなど、具体的な特徴を特定します。それにクライアントが好むデザインの雰囲気や色、フォントの好みなどを考慮し、デザインの参考サイトを集めます。
参考サイトは案件によって異なりますが、競合のサイトを、構成の参考、デザインの参考で、それぞれ5個くらいは集めることが多いです。
デザインコンセプトの決定
リサーチに基づき、具体的なデザインコンセプトを決定します。
ワイヤーフレームを作成し、ページ全体の大枠をつくり、デザインの主要なアイデアやテーマを決定します。アートボードを作成して、カラーやフォントなどのビジュアル要素のガイドラインを決めていきます。
参考サイトや他社との差別化ポイントを意識しながら、デザインの方向性を決定します。
コンテンツの制作・デザインの実装
デザインコンセプトが決定したら、テキスト、画像、動画などのWebサイトに必要なコンテンツの制作とデザインの実装を行います。
コンテンツ制作
テキストコンテンツ
各セクションでの読みやすく、情報価値の高いテキストを作成します。ターゲットを考慮して、ブランドコンセプトやメッセージを一貫して伝えられるようにします。
また、SEOを最適化するために、適切なキーワードを選定し、それらをテキストコンテンツに組み込みます。
これらは企業の場合、Webディレクターやライターが行うこともありますが、フリーランスの場合、分業していなければすべてWebデザイナーが担当します。
画像コンテンツ
ブランドやデザインに合った画像スタイルを定めます。必要に応じて画像を編集し、Web用に最適化します。
他にもイラストを制作したり、動画制作をしたり、カメラマンの撮影が入ることもあります。
デザインの実装
はじめは手書きでもいいのでレイアウトの大枠を決めていき、アイデアを形にします。そこからワイヤーフレームを作成し、構成や掲載内容、優先順位などの構造を決めていきます。
色彩、フォント、画像など、ビジュアル要素を選定し、デザインに組み込みます。コンテンツの各要素が、ユーザーのアクションにどのように反応するかを考えながら、作り込んでいきます。
ホバー時のアクションや、モーダルやアコーディオンなどの動きがある場合は、アニメーション時のデザインも制作します。
また、レスポンシブデザインも制作します。さまざまなデバイスや画面サイズに対応するために、フレキシブルなレイアウトを設計します。
基本的にはレスポンシブデザインは、PC時のデザインの他に、スマホ時用のデザインを制作することが多いです。案件によってはスマホファーストでデザインを作ったり、タブレット用のデザインを制作することもあります。
デザインが完成したらセルフチェックを行い、OKならフィードバックと改善に進めます。
デザインのフィードバックと改善
デザインが完成したらフィードバックを収集し、それを基に改善を繰り返し、デザインをブラッシュアップしていきます。
プロジェクトチームや社内メンバーなど、関係者内でデザインをレビューし、目的に合ったデザインになっているか、ブランドイメージへの適合性などを評価します。
また、クライアントにも確認してもらい、要望やフィードバックに応じてデザインを調整します。
収集したフィードバックを整理し、共通の問題点や改善提案をまとめていき、重要性と緊急性から優先度の高い項目についてデザインの修正を行います。
改善を実施した後再度チェックをし、最終的にクライアントの確認もOKとなれば完了となります。
Webデザイナーになるために必要なスキル
Webデザイナーになるために、習得する必要があるものはざっくり分けるとこちらです。
- デザインの4原則やカラーなどの基礎知識
- Figmaなどのデザインツールを使えるようになる
- 実際にデザインを制作する能力
- 実務に必要な関連知識・デザイン以外のソフトスキル
Webデザイナーになるためには、クリエイティブなスキルと技術的なスキルの両方が必要です。
クリエイティブスキル
クリエイティブスキルには、ビジュアルデザイン面の、デザインの基本4原則、色彩理論、タイポグラフィ、レイアウトとグリッドシステム。
他にはユーザーのアクションに対する要素の反応や遷移を設計する能力、ブランドの価値や個性を表現するビジュアル要素を作成するスキル、などについて学ぶ必要があります。
技術的なスキル
技術的なスキルは、HTML/CSSなどの基礎知識、FigmaやAdobe Photoshop、Illustrator、XDなどのデザインソフトの操作スキル、その他ノーコードツールなどをさわれるなども必要になります。
その他のソフトスキル・実務に必要な関連知識
その他にも、クライアントやチームメンバーとのコミュニケーション能力、複数のプロジェクトを効率的に管理し、期限内に仕上げるプロジェクト管理能力、SEOなどの業界の知識やトレンドを学ぶ必要があります。
具体的な内容や、学習方法をもっと知りたい方は、ぜひこちらの記事もチェックしてください!
具体的な学習方法や参考ツール、おすすめなど全てご紹介しています!
Webデザイナーのキャリアパス
Webデザイナーのキャリアパスは多岐にわたり、個人のスキル、経験、興味によって様々な方向に進むことができます。一般的なキャリアパスについてご紹介します。
デザインマネージャー
数年の経験とともに、より高度なデザインスキルと専門性を持ち、豊富なプロジェクト経験を持つWebデザイナーは、デザイン部門またはクリエイティブチームの管理をする、デザインマネージャーになることが可能です。
デザインチームのリーダーとして、プロジェクトのビジョンと方向性を設定し、チームメンバーを指導します。戦略的な計画立案、予算管理、チームの採用と育成を担当したりと、プロジェクトを成功に導く役割を担います。
UI/UXデザイナーやフロントエンド開発者などの専門職
Webデザイナーは、特定の分野に特化することも可能です。
インタラクションデザインやユーザーエクスペリエンスを学び、UI/UXデザイナーとして、アプリやWebシステムのデザイン、ユーザーの体験を中心にデザインを行うことも可能です。
また、デザインとコーディングのスキルを組み合わせ、フロントエンド開発者といった専門職に進むこともできます。
Webディレクターやマーケター、プロジェクトマネージャー
Webデザインの技術的な側面から離れ、より戦略的で管理的な役割に重点を置くことで、上流工程のディレクターやマーケター、プロジェクトマネージャーといった職へのキャリアアップも可能です。
Webディレクター
Webディレクターは、クライアントとのコミュニケーションを通じて、プロジェクトの要件を定義し、それをチームに伝えデザインチームの作業を監督し、プロジェクトの品質と進捗を管理します。
強力な組織化能力、コミュニケーションと交渉能力、問題解決能力と柔軟性、チームリーダーシップとモチベーション管理スキルなどが求められます。
Webマーケター
マーケターは、Webサイトやデジタルプロダクトを通じたブランドの、デジタルプロモーション戦略を立案し、実行します。
広告運用、SEO対策、MEO対策、SNSマーケティングなど、デジタルマーケティングの様々な手法を提案します。マーケティングキャンペーンの効果を分析し、改善策を提案します。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの計画、実行、監視、終了までを管理します。プロジェクトのスコープ、予算、時間枠を定め、チームメンバーの作業を調整します。
リスク管理を行い、プロジェクトが目標を達成できるようにします。関連分野での深い知識、優れたコミュニケーション能力、チームを導きプロジェクトを前進させるリーダーシップが必要です。
フリーランスWebデザイナー
自営業として独立し、フリーランスWebデザイナーとして活動することも可能です。
フリーランスのWebデザイナーの場合、しっかりと信頼を得て制作をチーム化して多くの案件に携わることで、プロジェクトの規模や仕事の量によっては、月収100万円を超えることも可能かと思います。
Webデザイナーは、自由な働き方とクリエイティブな制作活動を両立できますが、デザインスキルだけでなく、ビジネス運営、クライアント対応、マーケティング、そして自己管理能力も必要とされます。
どんな職種であっても、Webデザイナーとして活躍するためには、業界のトレンドに敏感であり続け、継続的に学習し、常に自己改善を怠らないことが重要です!
Webデザイナーの業界の動向と将来性
Webデザイン業界は、デジタル技術の進化と共に、絶えず変化しています。今の時代企業は必ずWebサイトを持つし、サービスがリリースされるたびにWebデザインは必要になります。
そのためWebデザイナーへの需要は非常に高いです。
デジタル化の加速、ユーザーエクスペリエンスの重視の流れ、フリーランスとリモートワークの普及など、Webデザイン業界の将来性は非常に明るく、多くのポジティブな側面があります。
Webデザイナーとして働くメリット
最後に私自身がWebデザイナーとして働いて感じた、Webデザインの仕事のいいところをご紹介します。
技術的なスキルが身につき安心感がある
Webデザインの学習をすることで、FigmaやXDといったデザインツールの使用から、HTML、CSS、JavaScriptなどのコーディングスキルまで、幅広い技術を身につけることができます。
デジタル化が進む現代において、Webサイトは企業やサービスにとって欠かせないツールです。そのためWebデザイナーへの需要は高いです。そういった分野で手に職があることで得られる安心感は、非常に大きいと思います。
高い需要とキャリアの多様性
Webデザイナーのスキルは非常に高い需要があります。最新のデザイントレンドや技術を学び続けることで、スキルと経験に応じて、フリーランスや正社員として高い収入を得ることができるかと思います。
また、Webデザイナーからスタートしても、UI/UXデザイナー、フロントエンド開発者、ディレクターなど、関連分野へのキャリア展開が可能です。多岐にわたる選択肢からキャリアアップしていくことができます。
柔軟な働き方
Webデザイナーの仕事は、フリーランスとして独立することも、リモートワークで働くことも可能です。これにより、ワークライフバランスを自分でコントロールしやすくなり、自分のペースで仕事を進めることができます。
働く場所にとらわれないので、私自身もオーストラリで暮らしながら日本のクライアントと仕事をしたり、日本の会社でもリモートで仕事をしたりと、ライフスタイルに合わせた働き方が可能です。
また、フリーランスで独立すると、プロジェクトの選択からスケジュール管理まで、仕事のあらゆる側面を自らコントロールできます。仕事の量を調整することで、ゆったり旅行しながら過ごしたり、逆にしっかりと働きいっぱい稼ぐといった選択の自由があることも大きなメリットだなと感じます。
継続的な学習と成長
Webデザインの分野では、新しいデザイン手法やトレンド、新しいツールが次々に登場するので、働きながら常に新しいことを学び自己成長を続けることができます。
これらのデジタルスキルは、Webデザインの分野に限らず、他の多くの分野で応用可能です。自然と自身のスキルセットを常にアップデートすることができ、と市場価値を高めることができます。
楽しい
Webデザイナーは、プロジェクトごとに様々な業種や分野のクライアントと関わることになります。デザインの制作のためにクライアントと打ち合わせをしながら、事業のことや思いを聞けるので自分の知らない知識や考え方を得ることができとてもやりがいのある仕事です。
また、プロジェクトごとに新しいデザインを考え出しアイデアを形にすることは、創造力やデザインスキルをフルに活かすことができます。新しいアイデアを形にし、ビジュアルコンテンツを通じてメッセージを伝えるデザインの制作はとても楽しいです。
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